
folk squat / It could be done if it could be imagined
フォーク・スクワット /イット・クッド・ビー・ダン・イフ・イット・クッド・ビー・イマジンド
& records第1号日本人ユニットによる4th。初期衝動はそのままに、最新技術によって見事に洗練された、宅録唄心アルバムの最高峰。
2002年より活動する平松泰二と田原克幸による宅録ユニット。これまでHer Space Holiday、Nobody & Mystic Chords Of Memory、Tracer AMCなどのオープニングを務める。習作としての1st、外に向いた2nd、自身のアイデンティティに自覚的になった3rdといった3部作を経て、2年ぶり4枚目となるアルバムが到着。ゲストの参加は最低限にとどめ、あくまで2人で、しかし発達したテクノロジーとセンスによって、彼らの思い描く世界観を獲得することに成功。いわば、各地で賞賛された初期衝動の詰まった1stの頃のマインドのまま、やりたいことをやりきれた、1stの進化版、完成形と言える。彼らのエッセンスが、混じり気なしに凝縮された濃厚な傑作。
●日本先行リリース
●庄司広光(Tsuki No Wa、Soundworm)によるミックス&マスタリング
YOUTH-040
&041
¥2,000(tax in)
2008.03.19 on sale
解説:柏井万作(CINRA MAGAZINE編集長)
歌詞・対訳付
帰ってきました、初代日本人アーティスト!
すっかり2年冬眠してはリリースという、ハーフ・オリンピックな、
まさに外タレのようなマイペースを決して崩さない彼ら。
今回もきっかり2年ぶりの帰還です!
前作は、前の会社の最後のリリースであったり、
Her Space HolidayやOwenが参加したり、
そして、僕が、それまでの禁を破って、
初めて自分でライナーを書いたり
(その後、立て続けに書いちゃいましたけど。今年はまだ書いてません!)と、
いろいろと思い出深いリリースでありました。
前作で、別に決めていたわけではないのですが、
3部作が終了。
それは、引き篭もりな2人が、徐々に外に出て行く過程でもあったわけですが、
それにも一旦区切りをつけて。
前作の途中から導入したLogicの恩恵もあり、
非常にフラットに、宅録に没頭していたのであります。
それこそ、前作では、僕もいろいろと口を出しました。
ゲストの参加もそうだし、アートワークとかも。
今回は、ほぼ完全に彼らに任せてみました。
いや、それは、単に僕が忙しかったから、とかじゃなく、いやホントに。
彼も、すでに3作も作り上げたアーティスト、そして大人です。
自分達を良いところ悪いところを客観的に見れる視点も備えています。
もちろん、ポイントポイントで相談には乗りましたが、
ほぼ完全に自分達だけで作り上げてしまいました。
そして、それが完全に功を奏したと言えます。
彼らには才能や、表現欲求は、もう十分すぎるほどあるわけで、
それを表現しきれる環境やテクニックが、少々伴ってなかっただけで、
Logicというテクノロジーで、それがほぼ満たされたとき、
正直、無敵なんです。
そして、今回、さらに良かったのが、
作曲、録音の段階で、やりたいことをやりきったと言いきれた彼らは、
初めてミックスを他人に託しました。
ミックスも、彼らの作曲の一部と言えるほど、
アイデンティティと化していただけに、これは彼ら史上、画期的なことです。
これも自信の表れでしょう。
4 bonjour's partiesの1stでも素晴らしい仕事をしてくれた庄司さんが、
ここでもまた、彼らの閉じ勝ちな(笑)世界観を、
分かりやすく僕達に翻訳してくれています。
そして、今回、文章の面で力を貸してくれたのが、
CINRA MAGAZINEの若き編集長、柏井万作君です。
結局のところ、彼も前回の僕同様、
思い入れ過多気味の文章を書いてくれてますが、
やっぱりそうなるんですよね。
無理矢理シーンの中に入れ込んで、
そのポジションをどうこう語るような存在じゃない。
ただ、その音楽的粒子が付着して、離れられなくなるかどうか、なので、
マスではなく、個々に、深く、染み込んで行ってくれれば、
そして、それが少しずつでも増えて行ってくれれば、
と思うのみです。
そうやって拡がっていく強さ、伝染力は、完全に身につけたと言っていいので、
あとは、僕は、風に任せて、その粒子を飛ばすだけです。
何はさておき、聴いてみてください。
&のmyspaceで1曲目が、
&のサイトと、
彼らのmyspaceで1曲目と2曲目が聴けます。
僕はこの1曲目の「clock」が大好きで。
彼らの新しい幕開けを飾るに相応しい、
ワクワクしてしまう(地味に、ですけど:笑)最高の導入曲です。
そして2曲目は仮タイトルに「single」と付けていたぐらい、
キャッチーで、アルペジオの絡みが、非常に彼ららしい曲。
2曲目に、リード曲を持ってくるのも、すっかり定番ですね!
この2曲で、彼らの変わった部分、変わってない部分が、
ある程度分かって頂けると思いますし、
それ以上に、彼らに触れてみたいと思って頂けると確信しています!
すでに3月に2つ、6月に1つ、
面白くなりそうなイヴェントへの出演も決定しています。
iTunes先行配信もやります。
是非、聴いてみてください!